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性感染症


性感染症(STI)とは?

いわゆる性病とは、性行為によって精液・唾液・皮膚粘膜などが接触することで感染する病気です。感染の原因には細菌・ウイルス・寄生虫などがあります。性感染症の特徴として「症状が現れにくい」ことがあげられます。症状があれば、「ちょっと病院に行こうかな?」とも思うのでしょうが、感染していてもはっきりとした症状がなかったり、しばらくして症状が落ち着いてしまったりすると、パートナーに伝播し、さらには知らぬ間に周囲に感染を広げてしまう危険性があります。何らかの症状があって、不安に思っていらっしゃる様であれば、早めの受診をお勧めします。

主な症状

・排尿の痛み・違和感
・性器から膿みが出る・汁が出る
・性器周囲の痛み・かゆみがある
・性器やその周囲に水ぶくれ・発疹・できものができている

これらの症状で、性感染症の心配があるようであれば、早期に受診して検査をして下さい。
問診・視診・触診などの上で、採血や尿検査(培養検査を含む)を行い、診断します。

主な感染症

①淋菌感染症・クラミジア感染症
尿道炎のうち淋菌による感染を淋菌性尿道炎とよび、淋菌が検出されないものを非淋菌性尿道炎とよびます。非淋菌性にはクラミジア感染も含みます。

淋 菌 性

潜伏期間:2~7日
発症:急激
排尿時痛:痛い
尿道分泌物:黄白色・膿性多量

非淋菌性(クラミジアを含む)

潜伏期間:1~3週間
発症:緩やか
排尿時痛:軽微
尿道分泌物:白色・サラサラ少量

淋菌性尿道炎が疑われる場合、抗菌薬に対する耐性の問題から、点滴治療が最も望ましい治療です。また淋菌性尿道炎の約3割に無症状であっても淋菌咽頭感染を有していることがわかっています。淋菌咽頭感染は感染源となるため、同時に治療が必要となりますが、こちらの治療にも点滴治療が最も効果的であることが知られています。
クラミジア感染症は男性において最も多い性感染症で、近年も増加傾向と推定されています。男性の50%、女性の80%が無症状であるとされています。若年女性の場合、放置されてしまうと不妊や異所性妊娠の原因となってしまうため注意が必要です。こちらの場合は内服薬での治療が可能です。
淋菌性・非淋菌性いずれにせよ、性感染症の特性としてパートナーが必ず存在しますので、治療は双方に同時に始める事が重要です。
②梅毒
近年2012年から一貫して梅毒患者は増加しています。昔は梅毒が原因で命を落とす方もいたようですが、現在では薬で治すことが可能です。しかし、感染しても性器症状が変化(通常に戻る)するため、患者さんも病院への受診が遅れたり、その診断が困難になっています。
③性器ヘルペス
数日間(2~10日)の前駆症状(発熱や倦怠感)の後に亀頭・冠状溝や陰茎体部に複数の小水疱が出現し、破れると融合しあって浅い潰瘍ができます。発症前に外陰部のかゆみなどを伴う場合や疼痛による排尿困難を伴うことがあります。
④尖圭コンジローマ
ヒトパピローマウイルスの感染が原因で、乳頭状・鶏冠状あるいはカリフラワー状のできものが、亀頭・冠状溝・包皮・陰嚢・膣前庭・陰唇などにできる感染症疾患です。症状がない場合もありますが、疼痛・痒みを伴うことがあります。潜伏期間が3週間~8ヶ月と幅があり、感染の時期が特定できないことがあります。多くの患者では2年ほどで自然消失しますが、軟膏剤あるいは凍結窒素による治療が選択されています。